2007/02/23

背筋が凍るような、地元住民無視の審議会決定

地元住民の反対を全く無視して、何が何でも休戸で灰熔融炉を作るんだ。
特に富士見町の矢嶋町長は、この姿勢は日に日に鮮明になってきている。
先日、都市計画審議会の委員の方々を前に、富士見町の職員は、委員の一人が建設計画に対する地元住民の疑問について聞いたところ、地元住民である花場・休戸の区の役員からは、
「町長の言うことを信じて協力するので安全なものを作ってくれと言われている」と説明したそうだ。
ひょっとすると灰溶融炉建設の相談を最初に受けた時、何も予備知識のないまま、そういうことを言った役員がいたかもしれないが、一ヶ月前の1月19日に、花場区と休戸区の役員は南諏衛生組合の組合長で、諏訪南行政事務組合の副組合長でもある矢嶋町長に対して、建設同意書の撤回と建設の中止を正式に要求したばかり。なのに、職員はその件に付いて全く触れなかったそうだ。
委員の方々も同意書撤回の新聞記事を読んでいるはずなのに、上記の職員の説明を受けて、さらに追及する委員はいなかったそうだ。なんだか背筋が凍るような話。わが町の行政は一体どういう方向に向かっているだろうか。
私たち八ヶ岳周辺のごみ問題を考えるネットワークのメンバーの一人は審議会を傍聴したが、以下はそのリポートだ...

2月22日に富士見町都市計画審議会が開催され、審議事項はごみ処理場の変更、汚物処理場の変更についてでした。

この審議会は、昨年の5月から延期されていたもので、延期理由は、灰溶融炉建設の説明会が継続となったため説明会の終了を待って開催するとの説明を、建設課都市計画係に当時受けていました。

説明会終了を待つ理由は、説明会などをすべて終わらせてから県に同意を求めるように県から指導されているためとのことです。

審議事項であるごみ処理場の決定については、灰溶融路建設の説明会が今後継続されると考えていたため、説明会はまだ終わっていないのではないかと事前に質問したところ、
「町役場としての説明会は終了したと判断している。」
「南諏訪清掃センターの説明会継続の有無については別の話」
以上の回答がありました。(2007/2/16 電話にて)

なお、今回の開催決定は町長の指示であり、開催起案の決裁には町長が判を押しているとのことでした。

以上のことから、町長は住民の理解を得たことにして県に同意を求める準備を開始したのではないかと感じました。
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2月22日

本日の都市計画審議会の傍聴をしてきました。

9時30分の開始予定でしたが、当日に現地を見に行くことに事務局が変更したらしく、戻ってからの審議となったため、傍聴は10:20~11:27まででした。

審議委員 10名
当日決定した審議会長 〇〇委員
事務局 3名
傍聴人 2名

今回の審議会の結果は、答申書として会議後すぐに町長に提出することとなることの説明が事務局からありました。

委員からは、この都市計画は灰溶融炉の建設が前提になるようだが住民の反対については解決していないのではないかという質問がありましたが、事務局(〇〇氏)の回答として、ゴミ焼却と汚物処理の施設を一体とする変更についての審議なので、住民の反対は関係しないという説明がありました。

別の意見として、灰溶融炉の建設に対して問題をもつ住民への説明会をしているが、なぜこの時期に審議会を開くのか、また、灰溶融炉の立地そのものに住民の理解や専門家の意見反映などの要望が意見書として出されているが、その見通しが立ったので、今回開催したのかという質問がありました。

事務局(〇〇氏)の回答は以下のとおりです。

地元住民である花場・休戸の区の役員からは、「町長の言うことを信じて協力するので安全なものを作ってくれと言われている。」との説明がありました。

町長が受け取らなかったという、休戸、花場地区の同意書撤回についての説明はされませんでした。

(画像をクリックするとオンライン記事が表示される)


また、事務局(〇〇氏)から「認めていただくようお願いします」という採決への誘導が数度ありました。

その後、各委員の発言があるもののほとんどが全面的に賛成意見であり「最高にいい都市計画だと思います」という表現の賛成意見もありました。

最終的に、挙手による採決があり全員一致での承認決定となりました。

その3分後には、議案が適当であるとの答申書が事務局から配布され、読み上げた上で答申書の決定となりました。

その1分後に、町長が会議室に現れ、答申書をすぐに受け取り「次の段階に進みたいと考えます」と言って会議室を出て行きました。(滞在時間3分)

その他の審議として、北通り線道路工事の計画が事務局から説明されました。図書館の入り口にあたる道路のようです。用地買収が完了したようですが、起債事業なので起債が認められなければ実施できない事業とのことでした。

以上が、本日の審議会の傍聴結果です。
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傍聴したメンバーに改めて傍聴の感想を求めたところ、次のように答えました:

行政職員が、個人としての良心を捨ててまで組織の意向を完璧に押し通して仕事をする姿を見ると同時に、住民のために働いているはずの行政職員が自分を守るためにどれだけ無責任な行動をしているかがよくわかりました。

また、田中県知事が県の行政を立て直したように、富士見町も町長になる人間の資質の影響は絶大だと思いました。

御代田町で溶融施設の見直しを訴えた候補が当選

任期満了に伴う北佐久郡御代田町長選が18日投開票され、新人の茂木祐司氏(50)無所属が3選を目指した現職の土屋清氏 (63)無所属を破り、初当選した。
茂木氏は、塩野地区に計画されているごみ処理施設計画や学校給食の共同調理化計画の見直しをアピールして選挙戦を展開。当選後には、軽井沢町、小諸市と共同で進めている可燃ごみ処理施設建設計画について「水源地であり、駄目だ」と白紙に戻す考えを表明した。

開票結果は次の通り。

茂木 祐司 (50)無新 4,333
土屋  清 (63)無現 3,215

投票率68.61%

2007/02/21

大武川の区民アンケート結果:区民の生の声

北杜市の大武川区が最近行った灰熔融炉建設についてのアンケートの結果をこの間掲載したが、今回はアンケートの「ご意見」欄に書いた意見を紹介したいと思います。

建設に賛成の意見(この二つしかなかった):

  • 現代化学の進歩により、建設側に於いては想像以上の研究を重ねた上の設置方針だと想います。 永遠に絶対安全とは言いがたいが、自然環境と住民の安全第一を考慮した上の設置だと考えます。
  • 行政側はこのことについて作業は60%位の進展はしていると思います。 建設地を釜無川でなくて、諏訪地方の山中に建設してもらって下さい。場所はたくさんあると思い ます。
建設に反対の意見(一部):
  • 大武川が一番最初に公害に遭う。(2件)
  • 絶対反対です。(6件)
  • 日時の経過とともに、安全性や矛盾点への疑念が強まり組合の不誠実な対応と相まって、建設すべ きではないとの確信が持てた。
  • 周辺の反対集落との結束を強め、無関心地城への浸透を図ると共に、粘り強く白紙撤回に向けて意 思表示をしていくべきだと思います。
  • 協定書は結ぶべきではありません。絶対に作ることに反対です。(2件)
  • 将来に禍根を残さない為にもべタベタと安易にハンコを押さない事。
  • 次世代の事を考えると(損害賠償など)以前の間題だと思います。この地域には住めません。
  • 危険な上に私達には全くメリットの無い施設なのに、その建設に安易に賛成するのはおかしい。また、大武川の住民に対する事務組合の対応にも誠意が感じられない。
  • 危険だと判っている物を造るコトにわざわざ賛成する理由が無い。効力の無い協定を結んで妥協するより、少しでも造らせない方向に考えるべきだと思う。
  • 公害防止協定は信用出来ない。絶対に締結しないようして下さい。(2件)
  • 公害の根本的解決の第一は汚染源をなくすことである。ダイオキシンも核の放射能も、みんな人間が造ったものだから、造るのをやめることが一番の解決策である。水俣病の二の舞になってしまうので、絶対に反対です。
  • ダイオキシンは非常に怖い物質です。絶対に公害防止協定に締結しないようにして下さい。この灰溶融炉ができてしまえば、大武川には住めなくなってしまう。
  • ダイオキシンは非常に心配がある。ダイオキシンの恐ろしさは、煤煙や焼却灰の中だけではなくて、それが土壌や地下水に浸みこんだり、川に入りこんで、野菜や米を汚染して、徐々に人間を侵してゆく、その連鎖の恐ろしさにある。白紙撤回を求めます。
  • 空気中に拡散したダイオキシンが、雨で地表に落ちて周辺を汚染する。大武川の水道の取水池は無防備のままだし、農業用水や生活用水は4ケ所を、釜無川から取水している。大変に心配であり、反対します。

灰溶融炉建設は、いったい何のため?(その3)(kaisetsu)

小林桂子さんは環境会議・諏訪の「月間環境会議通信」(2007年3月初め発行)に掲載される「灰溶融炉建設は、いったい何のため?」の3回目の原稿をいち早くここで掲載します。
小林さん3回目を次のように締めくくっています:
「それにしても、私たち「ごみ問題を考えるネットワーク」だけではなく、建設予定の地元、休戸区、花場区、大武川区が建設の反対を示しているというのに、もうすぐ、4月に任期の切れる組合長や組合議員が、住民の反対を無視して、強行的に建設決定を下すなんてことが、もし、あるとしたら、今の時代、許されるのだろうか?
この際、住民の健康、財政、環境を考えて、灰溶融炉は中止にして、対立をやめ、仲良く、公民協働で真剣にゴミのことを考えていけたら、さぞ理想的な地域になることだろう」
全く同感です。なお1回目2回目もぜひ読んでください。
ついでに、地元地区の反対について、富士見町町議のエンジェル千代子さんも書いていますので、これもぜひ読んでください。


以下は小林桂子さんの文章です。
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(その3)  コバヤシケイコ

 2月17日のデモは、参加者50名、前回より小軍団になったが、若手のジャンベ隊の活躍は、すごかった。人気のない静かな茅野駅前通りをかなり盛り上げてくれた。今回撒いたチラシは120枚、でも誰ひとり「灰溶融炉」という言葉すら知らなかった。そして、「ゴミ問題のことです。」と手渡そうとしても、拒否されるケースも多々あった。多くの市民は、自分の出すゴミのことなど、関心がないのだろう。

また、灰溶融炉の話しをすると、少なからずの人から、「だって自分たちでもゴミは出しているからねえ」という返事が返ってくる。自分の出したゴミが、どこでどのように処理されて、環境にどのような影響を与えて、最終的にどこに行ったのか?そして税金がいくら使われたのか?などということは、だれも考えないのかもしれない。そういえば、食べ物だって、そうだ。自分の食べている物が、どこでどのように作られてなんて、興味がないのが普通かもしれない。でもいくら普通とはいえ、見えないものが怖いことだと気づき始めているのではないだろうか?
 私は、普通ではないので、生きるうえで一番大事な食べ物には、すごく興味があるし、自分の生活から出るゴミにも、いつも疑問が残っていた。だから、今回は、この問題でいろいろなことを知ることが出来て、感謝すべきなのかもしれない。
 例えば、各家庭で45リットルのゴミ袋を1袋、ゴミステーションに出した場合、回収、中間処理、最終処分場などの施設費まで含めると240円かかっているという。いや、管理型最終処分場などは、たった十数年分のゴミの灰なのに、毎年5000万円かけて今後700年は管理していかなくてはならないというから、実際はそれどころの額ではないだろう。なのに、多くの人は、ゴミ袋代1枚30円ほどの意識しかないのではないだろうか?
でも、それは、当然のことなのだ、知らされていないのだから・・・。行政や組合はそういったゴミに関する情報を殆ど住民に説明してこなかった。ゴミ減量の啓発をすることもなく、一番安易な選択肢の灰溶融炉を選んだ。もしかしたら、今頃、莫大なお金がかかり、危険性のある不完成の技術だと気がついているかもしれない。或いは、灰溶融炉導入は、最終処分場の延命にはならないかもしれないと、かなり不安を持っているかもしれない。
最近のニュースでも、「岸和田市では、灰溶融炉の稼動を前に、年間維持費が10億円に訂正されて、財政難の折、運転はかなり厳しい」とか・・不安をあおる。でも、実際は、殆どの事故、故障は、ニュースにはならない。市や施設側は、通報も公表もしたがらないのだ。現に静岡市の灰溶融炉爆発事故では、消防に通報したのは、爆発30分後、近くの住民だったという。なんと、市は稼動3ヶ月で炉内耐火物が9割もすり減っていたと、想定外の事故を強調している。
先日、ゴミ問題に詳しい岩佐恵美氏の講演会が富士見町であった。その講演の中で、「あちこち見学に行ったが、行く先々で、休炉していた。炉中に、大きなマリモや大蛇みたいな物体ができていたり、巨大な撹拌棒が折れたりで、原因は驚くことばかりです。」と言われた。やはり、想定外のことは未完の技術なのだから、あって当たり前なのだろう。
4月から、廃プラの分別回収が始まれば、3市町村のリサイクル率は、ますます開きが出てくるだろう。小さい自治体と大きな自治体と、どっちが有利だろうか?(それにしても合併しなくて本当にヨカッタ。)
 富士見の端っこに建設されようとしている「灰溶融炉」は、ハッキリ言えば、全体の76%のゴミを排出している茅野市のために造るようなものだ。その肝心の茅野市が、ゴミ減量化政策を真剣に考えていないことは、大きな問題だ。これから原村のゴミは劇的に減るかもしれない。だけど原村のゴミ排出量は、全体のたったの7%でしかない。
岩佐氏は「行政と住民の信頼関係が一番大切だ。住民が主体となって協力しない限り、ゴミ問題は解決しない。トップダウンは最悪だ。拡大生産者責任(製造者責任)も不可欠だ。」と締めくくられた。これから始まるゴミ減量化競争、原村で、私たちも大いに協力をしたいと思う。
それにしても、私たち「ごみ問題を考えるネットワーク」だけではなく、建設予定の地元、休戸区、花場区、大武川区が建設の反対を示しているというのに、もうすぐ、4月に任期の切れる組合長や組合議員が、住民の反対を無視して、強行的に建設決定を下すなんてことが、もし、あるとしたら、今の時代、許されるのだろうか?
この際、住民の健康、財政、環境を考えて、灰溶融炉は中止にして、対立をやめ、仲良く、公民協働で真剣にゴミのことを考えていけたら、さぞ理想的な地域になることだろう。

2007/02/14

17日に茅野市でデモを行います!

2月17日に茅野市内でデモ行進をすることになりました。
地元区である休戸、花場、大武川が建設に反対する中、組合はこのまま灰溶融炉の建設を強引に進めるのでしょうか?
安全性や経済性など様々な問題をかかえたままの灰溶融炉建設をいったん白紙に戻すよう訴え皆で歩きたいと思います。


午後1:00茅野市民会館イベントスペース(駅東口)に集合
プラカードや楽器など各自自由にご用意ください。
お子さんの参加も歓迎します。

2007/02/10

岩佐恵美 講演会

「灰熔融炉の中止を求める会」は2月18日、午後1.30 時から富士見の町民センターで、前国会議員でゴミ行政の専門家、岩佐恵美さんの講演会を開催する。岩佐さんは国会でも熔融炉推進政策に疑問をかけた方で、非常に有意義な話をすると思う。行政側、推進派を含め、多くの方がこの貴重な機会を活用し、灰熔融炉問題について理解を深める事を期待したい。


岩佐 恵美(いわさ えみ))
1939年、上海生まれ。
日本生活協同組合連合会消費者活動課長、全国消費者団体連
絡会幹事を歴任。
1979年から日本共産党衆議院議員四期。 1998年から参議院
議員一期。 日本共産党中央委員会 市民・住民運動局長。
著書『立ち上がる消費者』(汐分社)、『今日を力いっぱい
生きる』(あゆみ出版)、『これ食べていいの』(新日本出
版社)、『ゴミ問題こうして解決』(合同出版)、『スツキ
リわかるごみ問題』(新日本出版社)

2007/02/06

大武川区、アンケート結果の衝撃(組合にとって)

北杜市大武川区は灰溶融炉建設計画に関して区民の成人106名を対象にアンケートを行ったが、その結果は組合にとって大変厳しいものだ。「危険度が高く全く反対である」と答えた区民はなんと97名、全体の91.5%。
このアンケート結果に基づき、大武川区は諏訪南行政事務組合に対し、建設の白紙撤回を求めたそうだ。これで、組合が言う「地元4区」にうち、花場区、休戸区と大武川区と言う3区が、事実上建設反対を表明している。
このようなアンケートで住民の意識をきちんと把握した大武川区に敬意を表したい。川路地区でも同じようなアンケート調査を行った場合、どんな結果が出るだろうか。
大武川区のアンケートの「ご意見」欄にも、大勢の区民は意見を書いた。バランスよく賛成と反対の意見をここでも紹介しようと思ったが、賛成意見は2つしかなく、反対意見は37つもあった。そこでとりあえず数字的な結果を紹介することにした。
こうした結果を受け、組合の地元住民に対する誠意ある態度を切望する。

画像をクリックすれば拡大表示されます。

2007/02/02

灰溶融炉建設は、いったい何のため?(その2)(kaisetsu)

2回目か3回目の住民説明会だったと思う、矢崎組合長は「「なんで原村の人が反対するのかわからないね」と言いました。本来なら、説明しなくてもそのぐらいのことは分かるはずだが、小林桂子さんは環境会議・諏訪の「月間環境会議通信」(2007年2月初め発行)に、前回に続いて、今回は原村の村民としても休戸の灰熔融炉建設計画に反対する理由がたくさんある事を分かりやすく説明しています。八ヶ岳周辺のごみ問題を考える会のメンバーでもある小林さんの了承を得て、下記に同文章を掲載します。

以下は小林桂子さんの文章です。
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 12月23日(土)は、デモ日和だった。午後、富士見町役場に集合して、中心街を1時間半ほど練り歩いた。皆それぞれに、「灰溶融炉は、高い、危険、要らない」「きれいな水と空気は富士見町の宝だ」「ゴミは資源、分別とリサイクル」「地球規模で考えよう」などのお手製のプラカードを掲げてワイワイと・・・。参加人数は75人、家族連れを初め、8ヶ月の妊婦さん、リハビリ中で松葉杖を使って参加してくれた人、そして何より雰囲気を盛り上げてくれたのは、若手のジャンベの演奏だった。

このデモで、どれくらいの影響があったかは、わからない。だけど、何もしないよりはずっといいし、行動することは大切だということが気持ちで納得できた。

実は、灰溶融炉の建設予定地と私が住んでいる場所は10km離れている。だれだって直接の被害はないと思うだろう。だから、どうして建設に反対しているのか、理解に苦しむ人が多いようだ。住民説明会でも、茅野市長が「なんで原村の人が反対するのかわからないね」と、発言を批判する態度を見せている。そこで、私がなぜ反対しているのか、まとめてみた。
  • 灰溶融炉を建設したところで、最終処分場の延命にはならない。灰溶融炉が稼動しても、スラグが売れない場合は最終処分場にもどすことになる。減容効果は期待できないので、すぐに新しい最終処分場が必要になる。(造るのに10年かかると言われているので、たぶん委託になるだろう)その上23億円の建設費は、稼動実績がなければ、国に返還しなくてはならない。(実際に、ランニングコストが高すぎたり、スラグが売れずに休炉している施設が日本に何ヶ所もある)
  • 年間3億円(あくまで基本)のランニングコストがかかる。特に原村の場合は、住民1人当たり5600円の増負担になり、茅野市民1人当たり3300円に比べ、自治体間の不公平がある。まして、全体の80%が茅野市の排出するゴミである。
  • 重金属を含んだ不安定なスラグを公共事業で使うことになれば、危険物質が町中全体に散らばる形となり、さらに将来への負の遺産を増やすことになる。
  • 蒸気とともに大気中に有害重金属や猛毒なダイオキシン類似物質が排出され、広範囲で自然環境や人体にかなりの悪影響を及ぼす。1,300℃にもなる炉はクローズドシステムで川に排水しない代わりに、煙突から毎日60tもの蒸気を出す。
  • 地球温暖化が深刻になる中、無駄な施設に石油資源を湯水のごとく使おうとしている。(年間の燃料代は数千万円を超えるかも)
  • 組合側のゴミ政策がまるきりない。ここ数年間、組合はゴミ減量化対策を何もせず、周囲からかなり遅れをとっているにも拘らず、未だに本気で減量化を考えていない。灰溶融炉を造ることだけに専念している。
  • 候補地は他になく、富士見の休戸に決まっていた。急斜の山あいで、すぐ隣は深い渓谷で、地質も脆弱で、活断層もそばにあるようだというのに、組合は、4000万円もかけて実に簡単な生活環境影響調査をし、200万円もかけて超簡単なボーリング調査をした。その結果、敵地だと判断した。本来なら候補地は、数ヶ所必要だろう。自分のそばにくると思えばこそ、議論もし、ゴミの減量化にもつながるものだ。現在、ほとんどの市民は灰溶融炉の言葉さえ知らない。
私は、以上のようなことが納得できない。そうは言っても世の中、納得いかないことが多く、どんどん悪化の傾向にある。だからこそ、今、日本中で、それぞれが、身近な問題を解決すれば、きっと日本の将来は明るくなるだろうと思う。そしてそれは、責任でもあるはずだ。

ここ1年間、この活動をする中で、建設予定地にも何度か通い、また、チラシを持って周辺地区をよく歩いた。いい所だなぁというのが、感想だ。山と川がすぐそばにあって、ゆったりとした空気があり、里山そのものだ。決してあきらめないでほしい。住宅街の平地には、ゴミ処理施設は作れないが、数十軒の山あいなら、文句も出ないだろうというのもおかしな話だ。始終「安全な施設ですから安心してください」と説明しているのに・・。

先日、地元の休戸区が建設に反対を表明した。富士見町長は、「そんなの無視すりゃいい」と強気だが、さて茅野市長は、どう出るだろうか?やっぱり、茅野でもデモしなきゃならないのかな?
  • デモのお知らせ[2月17日(土)13時茅野駅東口集合]   (問合せ090-2333-3593)

真澄も休戸区と歩調をあわせるそうだ

宮坂醸造(株)の担当者に灰溶融炉の建設に対してどう考えているか質問したところ以下の返答がありました。

当社としても業種柄出来れば建設されないほうが有り難いと思います。現在は状況がはっきりせずにおりますので、基本的には休戸区と歩調を合わせて行くことにしております。