2006/12/30

住民の安全に対する配慮はやはりゼロ:3回目の公開質問状の回答 (katsudo)

八ヶ岳周辺のごみ問題を考えるネットワークは12月の上旬に組合に3回目の公開質問状を提出しました。その回答をこの間いただきましたので、掲載します。
画像をクリックすると、pdfファイルが表示される。



4つの質問のうち、1つはコスト、残り3つは(1)予定地の地質、(2)排気ガスの基準値、そして(3)スラグに含まれている重金属の溶出と言う安全性についての質問でしたが、そのいずれの回答を見ると、組合がいかに住民の安全を真剣に考えていない事がよく分かります。(つづく)


地質に関して、予定地が活断層を含めた断層地帯である可能性が高いのに、組合は詳しい地質調査を行っていないし、回答では「通常の建築物よりも郷土のある設計をいたしますので、厳談かでは、ご質問をいただきました調査に付きまして、実施しなければならないと判断するに至っておりません」としている。組合自らの生活環境影響調査では、休戸の予定地周辺は「脆弱」で「災害を起こしやすい」。いくら耐震設計を行っても、その地盤が脆弱だったり活断層の真上だったりしたら、大地震が起こった時、耐えられるかは非常に疑問です。調査をした場合、予定地がこう言う施設を建設するのに不適地だと言う結論になるから調査しないと言う事が目に見えています。

排気ガスの基準値について、今までの回答が私たちの疑問に答えていないからこそ繰り返し聞いているのに、組合は頑としてそれらの疑問に耳を傾けてくれません。組合の自主基準や国の基準には重金属やダイオキシン類似物が入っていないことに対して、組合は何一つ答えていません。

スラグにしても、JIS規格は酸性雨の影響を完全に無視した、大変非現実的なものです。仲間には利用者側からJIS規格設定に参加した方がおり、その方は「そこで決まるJIS規格などというものは、多くのメーカーがパス出来る低い基準値でした。。。水俣病や害エイズ裁判でも明らかなように、国の云うことは絶対に安心、安全ではありませんでした」とここで書いています。現に組合が販売するスラグから鉛などの重金属が溶出して土壌汚染、地下水汚染を起こす可能性があるのに、ここでも国の基準を盾にこう言う疑問に答えようとしません。
総じて言うと、今回の質問の回答ではっきりしているのは、組合は「安全第一」を掲げながら、安全とはとても思えない基準の後ろに隠れ、言っている事と、実際にやっている事は全く違います。口先だけの「安全」では、安全は全く保障されません。たとえばダイオキシン類測定のための長期連続採取システムの導入など、住民側に立った安全対策を約束しない限り、いくら「安全第一」を叫んでも信頼を得る事は無理でしょう。住民がぶつける疑問に真剣に答えているかどうか、これが組合の誠意を示す尺度ではないでしょうか?

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