今回のポイント:
1. 組合長に噛み付く元国会議員川田悦子さん:「先ほどの質問に対して茅野組合長はお答えになっていない」
2. 組合長もやはり分かっている:「国とある意味では切るところは切る、対抗するところは対抗していかなければいけない」
3. 組合側の説明になかった、「第一候補地」に対する評価を、住民が明かす: 「建設予定地の富士見町の西山方面は地質が脆弱な上、急傾斜のため、ここを流れる河川は激しい洗掘により、崖状の侵食谷を形成しており、山地災害を起こしやすい地形となっている」
富士見:女性――今のお答えですけどね、ゴミ減量化に積極的に取り組んでるということになれば、どこがいま全国的に減量化に成功しているのかということを研究されて当然だと思うのですね。(拍手)それは知らないと公の場でぬくぬくと答えられること自体が非常に問題だと思います。(会場から拍手、「そのとおり」の声)
それと、先ほど原村の方かご質問がありましたけれども、どうしたらゴミが減らせられるかというのは住民と事業所、そこから出るゴミがどのくらいの割合で出ているのか、どうやったらゴミが減らせられるのか、そのことを行政が本気になって考えていくとなれば、住民と一緒になってプロジェクトチームを作って、ごみ減量化を何ヵ年計画でやっていこうということをきちんと提示すべきです。そのためには何度も何度も住民とこのような説明会をはじめとしてプロジェクトチームを有志を募ってやっていって、そして、どうしてもこれ以上減らせないという段階で、今回のこのような施設を造らなければならないと。そしてそれは住民の税金が投入されるわけですから、そういう形でやっていきたいという説明があって、そこで始めて迷惑施設がどこにできるか、そのことについても住民も納得をしてやっていくということになると思うんです。それ抜きにしてこのような形で、先ほどホームページでお答えしましょうといっても、実際インターネットを持っていない人は聞くことができません。
私はいまやるべきことは何度も何度もきちんとした説明会を行う、プロジェクトチームを創ってやっていく、そして行政ももっと勉強をする、そしてそれをきちんと住民と一緒になって取り組んでいく。そういう姿勢が大事だと思うんですね。それなくしてゴミ減量化は成功しないと思います。
先ほどの質問に対して茅野組合長はお答えになっていない。きちんと説明していただきたいと思います。(会場から拍手)
矢崎組合長――ごめんなさいね、逃げるつもりは全然ありません。しかし今原村さんがどういう分別収集を行政と村民の方たちがどういうキャッチボールをされてるかということについては、申し訳ございません、村長がいらっしゃるので、もし必要なら答えてもらいますが。
茅野市が分別収集を平成10年にやったときには、平成8年4月に美しい「環境とリサイクルに向けて」という市民組織ができて、その組織が平成9年に4ヶ所か5ヶ所をモデル地区にして、市民団体が行政に提案をしてくれて茅野市の分別収集は始まったんですね。だからいま**さんがおっしゃった方法はまったく私はそのとおりだと思います。ただ、諏訪南としてそういう作業をしてこなかったというのは確かですので、諏訪南としてそうした作業を行政と住民の方達と進めていく、そういうスタートは切り始めてきているというご理解をいただきたいと思います。
同質問者――分別とリサイクルをすればゴミが減るという考え方をもうちょっときちんと勉強なさったほうがいいと思うんですけど、どうですか。
矢崎組合長――どうしたらゴミが減るかということは、もっと大きく捉えなければだめです。それはもうメーカーから国の方針から。だって自動販売機をあれだけ24時間バンバンバンバンつけていて、ペットボトルをボンボンボンボン出して、リターンなどの意味も無くしているんですから。
おっしゃるとおりです。ただ私たちがここで国の責任をとやかく言ってもしょうがないんで、それは組合長会なら組合長会で、組合長は組合長で申し上げていく。出たゴミの処理、そして、その中で、この大きな不都合の中で自分たちがやっていくかということで考えさせていただいてるんで。大きく捉えたらおっしゃるとおりです。
同質問者――その出たゴミをどうするかということと、出さないためにはどうするかということの両方をやらないと
矢崎組合長――おっしゃるとおりです。ただ、大きくすると生産の段階から規制がない限りは難しいんですよ。それはそれで私どもは私どもでやっていくことになりますが、おっしゃることが判らないわけではありません。この場ではそういうことをお話しても責任逃れになっちゃうから、私どものほうで。私どもは市町村の責任として申し上げている。
どうぞ、後ろの方。
富士見:女性――おっしゃることよく分かります。ですから今おっしゃったように、国主導型の地方行政はやめませんかと私は言いたいです。バブルのときにリゾート法という法律ができまして、そのときに全国にゴルフ場やスキー場ができて、その後バブルがはじけまして、ここも今スキー場で苦しんでいるじゃありませんか。私はこの計画は最初に国の計画ありきで、私は今日このQ&Aを見ていて、とても良心的だと思って読んでいたのは、見れば見るほど心配なんですね。如何に出るものは危険だということを、全部証明しているんです。重金属が出てくるとか。あと建築用材として売却しますという予定ですよね。私はこれは第二のアスベストになるかもしれないという、これは考えすぎではなくて現実に起こりうると思います。ですから安全性の不安、それから経済的な不安ですね。リゾート法でたくさん造った施設のために銀行まで破綻している状況ですよね。それは国主導型の計画だったんです。今度の灰溶融炉も地方から上がってきた必要に応じたものではなくて国が上から言ってきたものでしょうか?私はそのように思うのですけれども。
今日は久しぶりにお天気がよくて皆さんとても忙しいはずです。農作業もたくさんなさって、それでもこれだけたくさんの方が出てきているということは、心配なんですよね。ですから、こういうことのために皆さんのエネルギーを集めるのでしたら、今の方がおっしゃったように…。
私は台所にいてやはりたくさんのゴミがでてきます。個人的なことですけれど、私は富士見に住んで7,8年になります。何故ここに来たかという理由はたくさんあるんですけれど、台所の生ゴミを畑に返したいという思いがまずありました。今日も苗を植えてましたけど、生ゴミは一切出しません。買い物には必ず袋をもって行きます。旅行に行くときもビンに飲み物を持っていきます。私自身そういうことをしていますけども、本当におっしゃるとおりで国が規制しなければ、売ります買いなさいの経済優先の行政がこのようにしてきてるので、国に地方が言っていかなければいけないんですよ。国がこうだから仕方がないと、おっしゃるとおりなんです。
それから、私は行ってはいませんけれどもヨーロッパ、いろんな人から話を聞きますと特にドイツはそうです、もうゴミは出さない、燃さないというふうにどんどんいってますよね。人々の暮らしそのものが質素で車なども何人も乗り合わせてインターネットで誘い合って行くそうです。そういう緻密なことを市民と行政が、同じエネルギーを使うのでしたら、そのようにしていければと私は思います。ですから説明会をこれから何回も、これだけ皆さん協力するという気持ちがあるのですから、是非そのように進めていただきたいと思います。
それからこの中でとても心配なのは、Q&AのQ16ですね、「山元還元」というのは予定で、未定なんですよね。どうなっていくのかまだ分からない。「排水も出さないようにします」(とあるが)もし出たときはどうなりますかということですね、それから臭い対策にしても飛散防止対策にしても、もしそうなったときはどうなりますかという、すべて予定で、危険なことに関するきちんとしたものが見えないというのが心配です。それと経済的なこと。以上です。
矢崎組合長――あの、なんと言うのでしょうね、私どもが住民の方と話をするときに、国や県のせいにするのは簡単なんですよね。だけど、そんなことを言ってて私どもの仕事は勤まりませんから、そういう意味では結構骨っぽい市町村長が揃ってるつもりですが、国の言うことを素直に聞いている組合長村長はこの中にはいません。むしろ私たちはもう国からは離れて、地域から日本を作り直さなくてはしょうがないと考えている一人ですので、そういう意味では、確かにいろいろな三位一体の改革の中で大変厳しい財政的な状況にありますが、国からお金をもらってる限りは国でコントロールされるんですよ。だから国からお金を貰わないように、しかしそれでは生きていけないんで、国税を減らして地方税に振り返るという作業を一生懸命いま国と交渉をしてますが、ともすれば国は、減らすだけ減らして税源移譲を渋っているのが現状ですけれども、3日前も組合長会で決起すべきだという話をしてきましたけれども、国からお金を貰っている限りは国の言うことを聞かざるを得ない。しかし国からお金を貰って歯軋りしながら、武士は喰わねど高楊枝ということでどこまでいけるかという、それだけの覚悟するかどうかという問題がありますね。だから税源移譲の中でそこらへんは国は国の責任を果たせますが、いくつか私たちは、中心市街地もそうです。一生懸命大型店を駅前に造ったら、規制緩和になって全部大型店が潰れて、そして周りに大型店が移ったら、今度は中心市街地を立て直せと国は言ってくるわけですから、もうそんなに地方は国の言うとおりにして幸せになれるとは思ってません。そういう意味では、国とある意味では切るところは切る、対抗するところは対抗していかなければいけない。
もうひとついまおっしゃられたヨーロッパのドイツの方向ですが、私は去年の11月に茅野の商工会議所の皆さんによって環境視察団で行っていきました。分別収集を考えるときに、環境政策を考えるときもそうでありますが、組合長になります15年くらい前に●●街づくりセミナーでバイエルン州に行って、ミュンヘンやあちらこちらを見てきました。その中で分別収集というものを見て、私はできるだけ早く茅野はするべきだと思ったのですが、そのときには今おっしゃるとおり、煙突を作るということは非環境的だという考え方でした。ではどうするかというと埋めてたんですね。どこに埋めてたかというと東欧のところに安く土地を買って埋めていたというケースがものすごくあったわけです。EUになってそういうことができなくなってきた。しかしゴミは出るんです。今のドイツはですね、このときに調べてみてもう一回確認を取りましたので間違いありませんが、「日本ではゴミは焼却、欧州では埋め立てという概念と聞いているが、現状はどうか」という質問を、私はもう一回聞いてきましたけれど、再度確認をしてあります。「すべてのゴミは焼却と考え方が変化しつつある。バイエルン州では焼却炉は17箇所と数は少ない。少ない理由は大気汚染条例をクリアしないといけないため、ひとつの焼却炉の処理能力は少なくても年10万トン以上ある。」私どものはいま2万5千トンくらい、ですからその4倍くらいでないとクリアしません。高いお金がかかりますから、いろんな規制をきちんとするために。それで「バイエルン州については他の地域にゴミを埋め立てに行くことはもうしない。焼却するという概念が出てきている。ゴミの焼却灰を埋めていたのは何年までか、2005年5月まで。」それまでは埋めました。焼却灰を埋めました。焼却灰を埋めることのほうがより危険だという考え方の中で溶融化にすすんでいます。「バイエルン州においてごみ焼却灰を溶融化スラグ化し、建設道路資材等のリサイクル材として活用し始めたのはいつごろか。ごみ焼却灰処理に関する新しい規則は2005年6月1日から適用となり、ゴミの焼却灰は溶融化されなければならなくなった。」焼却灰をそのまま埋めてることのほうが危険だという結論だったんですね。それで溶融化して、スラグ化できるものはスラグ化して、最後のものについては、「すべての●●しない場合は溶融化し、残りの焼却灰の飛灰はどのように処理するか。適切な容器にいれ貯蔵するか、地下構内に貯蔵をする。」ということでドイツ、バイエルン州ミュンヘン、行政として一番環境政策が進んできてるところです。15年前に行ったときにはゴミを燃やすことは非環境的だということでしたから、大変私はずっと頭にのっかかっていた。で、昨年11月に行った時にこのことだけはどうしても聞かなければいけないということで時間をやりくりしてドイツへ行ってきましたけど、お調べいただいて結構でございます。これはバイエルン州の州当局から返事をいただいた結果でありますので。むしろ焼却灰をそのまま埋めておく事のほうがはるかに危険であるという結論の中で、こういう結果になりました。
自己弁護するために言ったのではありません。ドイツは徹底してます。造るところからきちんとゴミを出さないように法律で、ドイツ人はすべて法律ですから。法律に書いてないことは何もできないくらい法律が好きですから。商工会議所にも行きましたが、商工会議所の中に環境委員会というのがあります。いかにして環境を守るかということを商工会議所の中にある。個人の分別ももっと徹底していると思います。
それはそうですけれども、出たものについては燃やすしかない。埋めるより燃やす。燃やしたら最終処分灰は埋めるより溶融化する、スラグ化する。これがドイツのここ1,2年の間違いない情報ですので、もしあれでしたらご確認をいただければ結構ですが、バイエルン州政府の観光局にお問い合わせいただければ結構です。
富士見:男性――3点ほど説明責任ということで聞かさせていただきます。まず私この説明会場に来まして驚いたのは、この資料の少なさです。4ページ。以前に富士見町の出前講座へ行きましたけれど、12ページありましたから。今回も3月に検討委員会の報告が出たのでこの説明会を開きましたと言うんですけれども、何故その説明会の資料がないのか、あるいは環境影響調査をやっているならその説明資料がないのか、そこに非常に疑問に思っています。説明責任を果たしていないのではないかと思っています。
2点目、検討委員会なんですけど、このかたがた本当に検討されたのでしょうかという疑問です。僕も生活環境影響調査を読みました。非常に疑問な点が、素人目に見ても間違っているように思えて、専門の先生にも見てもらいましたけれども、単純な数学のさえも分かってない、大気汚染のところ、そういうところがあるということです。ちょっと私は専門的ではないので、私が単純におかしいと思ったところについてですけれども、この環境影響調査の中でこういう件があります。「建設予定地の富士見町の西山方面は地質が脆弱な上、急傾斜のため、ここを流れる河川は激しい洗掘により、崖状の侵食谷を形成しており、山地災害を起こしやすい地形となっている。」こう評価しているんですけども、この安全対策に対して何も述べていない。そういったおかしさ。あるいは、先ほど、地元の環境が悪くなっているということですけども、この調査の中で、旧処分場の近くをスポットとして全然選ばずに調査してる。あるいは専門家なら分かるという過ちを犯しているということです。で、本来ならば住民説明会にこういう方々は出てくるべきじゃないかと思うのですが、今日は出てこられてないので、検討委員会の方、これ見られたというんですけども本当に見たのかという疑問がありますので、機会を設けて話をしていただきたいと思います。
3点目、やはり説明責任なんですけれども、矢崎さんにお聞きしたいんですけれども、先ほどドイツの例を上げられましたけれども、ドイツが一番進んでいる面は何かといいますと、方法論ではなくて法律でもなくて、徹底的に市民と議論をするということなんですね。日本の例で言っても、例えばお隣の韮崎、ここでは説明会を160回ほどやったと思います。飯田でも100回以上。これは市民に対する見学会でもはっきり明言されてることなんですね。それに比べて今回の諏訪南の説明会、これはあまりにも貧弱ではないかと。ドイツをモデルとするのであれば、議論が大切、議論をして理解を得ていくこと、これが一番大切だと思うので、その後の技術・方法論はどうでもいいことだと思っています。矢崎さんにお願いなんですが、この説明会、今回が初めてだと思いますので、何回も開くということをお約束願いたいと思います。(会場から拍手)
矢崎組合長――韮崎はガス化溶融炉のことですか? 説明会を開いたというのは。
同質問者――そうです。ガス化も灰溶融炉も、私は同じというふうに理解しています。
矢崎組合長――いや、そういう意味で言ったのではございません。ガス化溶融炉施設を造るときにそういう説明会を開いたと。
同質問者――そうです。
矢崎組合長――あの、おそらく同じ方たちでなくいろんな方たちにご説明をしたんだと思いますが。で、飯田があれですか、同じ溶融炉のことをですか?
同質問者――そうです。全国の例でも、安定に稼動しているところでも住民の理解を得るためには、少なくとも100回や200回というレベルではないでしょうか、大小あわせると。1回だけで済まされることではないと思います。
矢崎組合長――わかりました。ええと他に。
同質問者――約束を…
矢崎組合長――今日終わったときに考えます。いや、だって、変な話ですがそういうご意見もひとつですから、一通りご意見をお聞きします。
会場――どっちなんですか? 矢崎さんの考えは。1回でもOKなのかどうか。
矢崎組合長――いえいえ、1回でOKとは思っておりません。(会場から拍手)
しかし、的を絞らないと、また同じ話をしても仕様がありませんから(会場から「発展的な議論をお願いできませんか」)そうですそうです、まぁへんな話ですが、自分たちが出したごみをどうするかってことを、行政と市民がどうやって解決するかって言う話ですから。あの、ようするに住民と行政がコラボレーションしていくいいきっかけなんです。だからそれは、ゴミを減らすということも含めてお話をしないと、溶融化の細かいとこをつつく、何回も何回もやってもお互いに疲れちゃいますので、疑問については1回きちんとですね、紙で出してもらうといいです。
同質問者――今回の説明会の前提となってる環境影響調査は間違っているという指摘もありますので、それについては、間違っていますので、それはやはり公開の場でこの種の説明会が必要だと思いますので、検討委員会のほうへ是非お伝え願いたい。(会場から拍手)
矢崎組合長――それはちょっと今私ご返事できません。間違ってると私が認めるわけにいかないんで…
同質問者――説明会は必要であるということを申し上げます。
西澤所長――間違ってるというご指摘をいただいておりますけれども、きちんと指針にのっとって私どもやっております。結果につきましては、県のほうへも報告を上げて承認を受けておりますので、間違ってるというご指摘については大変残念、遺憾なことだと思っております。以上です。
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