2008/02/11

夢のような技術は結局悪夢だったか

灰溶融炉ではなく、鉄鋼スラグの話だ。一般のごみからできたスラグとは性質が全然違う、この事件の背景にある問題は共通点が多くて、いかにも一般のスラグに当てはまりそうな。。。
2月8日の読売新聞から:
 千葉市と製鉄関連会社「JFEミネラル」(本社・東京都港区)は8日、同社製造の路盤材が舗装に使用されたアスファルト道路の一部で路面が隆起し、男性が軽傷を負ったと発表した。
 路盤材が雨水などと反応して膨張したのが、原因と見られるという。
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 同社に道路の隆起が初めて報告されたのは、2005年末。その後も苦情が相次いだため調べたところ、昨年6月になって路盤材の膨張が原因と判明した。この路盤材はアスファルトやコンクリート廃材、ステンレス製造の際に副産物として出る「製鋼スラグ」などが原材料で02~03年に製造された。スラグの配合率が高かったため、水との化学反応で膨張した可能性が高いという。同社は「材料が数年も遅れて膨張するとは我々の知識にはなかった」としている。
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市への報告は昨年11月下旬で、市は「早く知らせてもらえれば、それなりの対応ができた可能性がある」と同社の対応を批判した。
一般ごみやその灰から作ったスラグも、水と化学反応を起こす可能性は十分にある。膨張して隆起するぐらいなら、スラグの中からも色々な物質が溶出し、土壌汚染を起こす可能性も十分にある。技術を開発した会社は「材料が数年も遅れて膨張するとは我々の知識にはなかった」と言っているが、溶融化がいかにも未完成な技術であるかを象徴しているコメントだと思う。問題を報告するのに2年間がかかったのも、なんとなく典型的。

2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

溶融化を推進してきた環境省はこのニュースに真っ青だろうね。

匿名 さんのコメント...

こう言う話はこれからあっちこっち出てくるだろう。酸性雨にも対応していないJIS規格のスラグも危なくて使い物にならない。こんな記事を読んでも、推進派首長や議員は今も組合長の判断に異議あるかな?